2008年12月14日日曜日

フライパン と 拳銃(あらすじ)



お話自体すごくよくできていて、でも順番がぐちゃぐちゃになってしまいそうなので、あらすじメモ。


観劇後ホテルで書きなぐったのが元なのでいい加減でざっくり。





以下ネタバレです。



















劇場内にはいるとすでに右手にある和室には白い布がかぶされた遺体が安置されている。左手はロッカーとソファがある待合室で更衣室へ続くドアもある。和室へは待合室を通らないと出入りできないのだが、3階にも関わらず窓からの出入りは可能。窓の下には押入れ。


滝本(則彰の子分)がお焼香しているところに則彰登場。和室にどかどかはいって遺体を見て「どうするつもりだ」と滝本に詰め寄る。安置されていた遺体は光雄を模してつくった蝋人形。滝本は葬儀場は組の兄弟分フクダがやっているところで、故人に別れを告げる時にばれるだろうといわれれば人間なんて雰囲気に弱いから誰もそんなこといいだせないとか(伏し目がちな未亡人のたとえあり)、遺体を燃やしたら骨も残らないといわれれば死体調達して火葬場へ向かう霊柩車毎すりかえれば大丈夫とかいってニセの葬儀をやる気満々。しかも光雄の葬式をあげれば1ヵ月も行方不明だったこともばれないし、則彰が光雄と偽の親子を演じることからも開放されるという。そんな滝本の根拠のない自信がこわいといいつつもそうするよりほかない則彰。喪服に着替えようと待合室に向かうが、用意されていたのはコック服(で、そのままずっと則彰はジャケットとセーターにジーンズという服装のまま)。


葬儀屋スタッフ繁田登場。ハイテンションにまくしたてる。コック服を発見し、極道でシェフの則彰をマジリスペクトだとくねくねする。則彰は信頼できるフクダがいないことに不安を感じるが、繁田の熱意にまけて任せることを了承。シゲタかハンダかで滝本ともめてすねる繁田(で結局ハンダに)。





滝本が死体調達へ向かおうとするところに志津香と京子登場。あわてて和室の蝋人形をかくして霊前に正座する則彰だが、嘘の葬式なので落ち着かない(けど挨拶の後半は小声)。死因を聞かれて餅をのどにつまらせた窒息死などと苦しい言い訳をしたり、顔を見せまいと必死になるが、結局京子には押し切られてしまう。しかし京子はきれいな博多人形みたいな死に顔だと信じ切っていて、ならと志津香も見ようとするところを必死に押しとどめる則彰と繁田。葬儀の話になり、通夜の料理をイタリアンでお願いしたいと京子がいいだし、手配に向かう繁田と着替えに向かう則彰。


和室に残った志津香と京子(二人も偽の親子)だが、光雄に思いを寄せていた京子はもう偽の親子をやめたいといいだす。友達を紹介するとか、光雄の後を追って死んだことにしてくれとか(蝋人形を作ってこうやって寝せておけば気づかれないと現在の状況と同じようなことをいう)。


待合室の則彰は店にいる直海に連絡し、代わりに料理を作るように依頼(ここでせがまれて携帯にチュッ)。繁田が厨房使用の許可をもらって帰ってきたのでオーナーシェフというのも嘘だということを話す。二人の出会いから結婚までを則彰と志津香のやりとりで回想(志津香を行きつけのレストランで見かけるうちに惚れてそのレストランごと買い取った則彰と弟を失った哀しみがイタリアンと則彰によって癒された志津香)。


志津香は話しているうちに嘘(実は山田組組長の娘だがカタギを装って結婚)をついてまで結婚したことを悔やみだす。則彰は料理の練習もしたが才能のなさを思い知り、志津香の弟を殺したのも自分かもしれないと繁田に告げる。


滝本が救急車から奪った身元不明となっているが実は山田組幹部長島の死体を台車に乗せて登場。和室から喪服へ着替えようとでてきた志津香にその死体を見られまいとあわてて葬儀の打ち合わせをしていたと言い訳する3人。死体はロッカーへ隠すのだがモスグリーンの布袋の端がはみだしている。





一息ついた3人がソファに座ってるところに見るからにヤクザないでたちの松川登場。狼狽する繁田を筆頭に追い返そうとするが、和室からでてきた京子が知り合いだということで和室へ移動し(狼狽繁田はその後出ていく)、松川は京子に志津香の親である組長からの伝言があるので志津香に会いたいと告げる。京子は松川を残し事情を説明する為に志津香を連れて出て行く。和室の松川(携帯で長島の遺体を見つけろと指示)の様子をうかがっていた則彰と滝本の元に繁田が「警察がくるらしい」と戻ってくる。「派手に救急車ジャックしやがって」と滝本を叱る則彰だったが、刑事が部屋にはいってくると3人で一致団結葬儀費用打ち合わせをしてる振り。


刑事はすっとんきょうな感じで遺体が強奪されたことを話して部屋を捜索(滝本がロッカーを隠そうとする)、和室(松川が押入れにかくれている)ものぞいて異常がないことを確認するが、そのままソファに座って帰ろうとしない。遺体の特徴を聞いたりするうちにロッカーからはみだしている布袋に気づき、中身を確認しようとするがカギがかかっているので、繁田は刑事を連れて合鍵を取りにいく。


その間に遺体と蝋人形を入れ替えている則彰と滝本の後ろに松川が現れ、光雄の蝋人形は故人の遺言だということに。光雄は松川のやってる街金で3000万借りていてその取り立てにきたらしい。滝本は弁護士だといって借金の話をしようと(加えて刑事が戻ってくるからと警察に会いたくないタイプの)松川を連れ出す。


一人残った則彰は蝋人形を待合室のソファにおいてロッカーに布袋だけいれ、一息ついたところにいきなり背後から直海に抱きつかれ驚く。父の死にショックを受けただろう則彰を抱きしめて勝手になぐさめた後まずお焼香しようとする直海。則彰は彼女を厨房に戻そうとして急所である手首をつかんでしまい、くんずほぐれつあやしくなっているところを戻ってきた京子に目撃される。「ご霊前で何をしてるの!」と驚いて和室を飛び出した京子はソファの蝋人形の隣に座ってしまい、今度は蝋人形を幽霊だと勘違いして逃げ出す。冷静にお焼香してる直海の隣で「どう説明するよ~」とのたうっている則彰。直海が一方的に攻めているだけでエッチはしてないのだが、直海にいわせると則彰はオーナーシェフなどと嘘を重ねているおかげで自分の気持ちに気づいてないらしい。直海は則彰にうながされて厨房へ。





則彰が蝋人形を別のロッカーにおさめている間に、和室の窓から本物の光雄が戻ってきて、長島の死体を見て驚く。合鍵を持った刑事と繁田が戻ってきて、ロッカーの中の血痕つきの布袋を発見、ついでに隣にはいってた光雄の蝋人形も見つける。則彰が拒絶するも刑事は和室を再度確認し、霊前で焼香している光雄を見かけ、故人には双子の兄弟がいたでしょといって去っていく。


則彰、滝本、繁田の3人が和室にかけこむとそこに本物の光雄がいて、1ヵ月も失踪していたわけを説明。途中繁田は厨房を確認しに去る。光雄の告白(離婚した妻と娘にこっそり金をやる為に借金していたこと、金をポストにいれてるところを見られてそのまま突き返されたこと、実は離婚届をだしていなかったこと、情けなくて死のうとしたが死ねなくてうろうろしていたら自分の葬式の看板をみつけたこと)を聞いている間、志津香と京子が戻ってきて幽霊はいないが、ロッカーの蝋人形に気づき叫び声をあげる。それを聞いた滝本が蝋人形は故人の遺志だと説明し落ち着かせ、和室では長島の代わりに光雄が遺体になり長島の遺体は押入れに隠される。


松川が待合室に戻ってきて志津香と二人だけで話すことになり、京子は和室へ移動。遺体を触って(生きてる光雄なので)死後硬直してないと驚く京子に、「死後硬直くらいちゃんとしてくれよ」「死ぬ気で頑張れよ」と光雄に語りかける則彰。


松川は志津香の親である組長が則彰に組を継いでほしいという伝言を伝えにきたのだが、志津香は則彰とは離婚するつもりだからと告げる。そもそも松川は志津香と結婚して組を継ぐつもりだった。が、志津香が嫌がった為弟のタケシが組を継ぐことになりそのあげく抗争にまきこまれて死んだのだった。しかも後頭部を撃たれていたので、敵に背中を向けたことになる。


繁田がメモリアル新聞を持って戻ってくる。今日は二人の結婚記念日でもあったが、志津香の弟タケシが暴力団の抗争に巻き込まれて死んだ命日でもあったので、新聞にはその記事が。タケシが死んでいた場所が抗争のあったど真ん中だったこと、ダイイングメッセージ「ゆるせないね」が不自然だと告げる繁田。その中でタケシの姓が山田で志津香の旧姓川上とは違うことに気づく則彰。京子にそれを聞いても答えられない。則彰が志津香に聞こうと待合室へ向かうとそこには志津香に覆いかぶさろうとしている松川が。ちょっとした乱闘(の間に直海がはいってきてこっそり更衣室へかくれる)の後、松川が志津香が離婚するつもりだと告げて去る。何も言い返さない則彰にいらだち、繁田が去る(滝本も)。夫婦できまずい雰囲気になっているところに直海が更衣室からでてきて、「略奪愛しようと思ってたのに自滅しちゃおもしろくない、私の魔性の魅力の出番を返して!」とぶちまけた後、自分がこれまで料理を作っていたことをほのめかす。則彰は直海に「頼むよ」といって厨房に戻ってもらう。





京子は和室で遺体を見守っていたが、光雄への思いを語りかけると光雄はたまらず起きだしてしまう。それを見て今度はゾンビだと勘違いして逃げ出す京子。和室へ戻ると光雄は押入れへかくれていてい布団はからっぽ。押入れの物音に気づくもなんとかごまかし、滝本が連続遺体強奪事件だと言い訳するので、京子は警察へ報告にいき滝本はそれを止めようと追う。


和室には(押入れの光雄を除いて)夫婦だけになり、料理はこれまで則彰が作ってなかったのかとさっきの話の続き。死んだタケシにしばられてる志津香や則彰を押し入れにいた光雄がでてきて「いつまでもクヨクヨするな」と叱ってしまう。志津香は「ゾンビなんかにいわれたくない!」と部屋をとびだしていく。則彰が光雄をもう一度布団へ寝かせようとしているところに京子が戻ってくるのだが、則彰はでんぐり返しして光雄から離れ、かっこよく京子を守ろうとする。が、京子は今度はゾンビになっても光雄さんを拒まないと抱き合う。


則彰が茫然と待合室のソファに座っているとメニューの確認に直海が。ソファの横に座ってよしよしした後、志津香のところに行ってあげたらと則彰に告げる。「ありがとう」といって去る則彰につらくなった直海はシェフ服をぬぎすて去る。和室の京子は光雄を寝かしつけ、更衣室へ。


松川に腕をつかまれて滝本が戻ってくる。滝本が街金の社長で遺体強奪したことがばれていた。銃を向けられた所に連続遺体強奪の件で刑事がはいってきて、滝本と刑事は和室へ。遺体はあるが血痕を発見し押入れの長島にも気づいた刑事に、滝本は松川に脅されていた、長島を殺したのも松川だと告げ口。刑事は手錠をして松川を連行していく。和室で「ざまあみろ」と喜ぶ滝本にフクダから電話がはいり、飛び出していく。





則彰と志津香が待合室に戻ってくる。光雄が死んでなかったことはわかったがなぜお葬式なのか?どうせ本当のことは教えてくれないのだろうと責める志津香。則彰は答えないかわりにタケシの姓がなぜ山田なのかを問う。お互い隠し事だらけの夫婦。


そこに繁田がタケシの死の真相がわかったとFAXを持ってくる。そこで自分とタケシの父親が組長であることを志津香が告白。新聞記者から入手したタケシが死ぬ前日の日記には、敵対する組と和解するための話し合いを任されることになったこと、全面抗争をとなえていた松川も納得してくれたことなどが書かれていた。和解のための話し合いなのになぜ銃撃戦になったか?いや、話し合いの前に山田組から発砲してきたのだと告げる則彰。その話し合いにいた敵対する組の幹部が自分だったことを告白。「ゆるせないね」のダイイングメッセージは「ゆるせない、わか」と書こうとしていたと推測、タケシは松川に後頭部を撃たれたのではないかという疑いが。そこに滝本が登場。繁田はフクダが指示した男ではなかった。正体がばれて和室の窓から飛び降りて消える繁田。その代わりにはいってきたのが刑事の手首をちぎって逃げてきた松川。


志津香と結婚した則彰(丸腰だけど口で応戦)が気に入らないと銃を向ける松川に滝本が足を撃たれる。それを機に押し入れから長島が、光雄も起きだして松川に襲いかかる。光雄が撃たれ、松川は長島に道連れにされて窓から落下。滝本が救急車を呼びにいくが、光雄は則彰の腕の中で「則彰の作ったイタリアンが食べたかった、あれがしあわせだった、ほんものの家族だったらなぁ」と息たえる。光雄を布団に寝かせると喪服に着替えた京子が戻ってきて、二人きりになりたいというので、夫婦は待合室へ。


志津香はFAXが白紙だったこと告げ、繁田の名刺を則彰に渡す。「シゲタタマヤ」は逆に読むと「ヤマダタケシ」。繁田は教えに来てくれたが、教えられた私たちはどうする?という志津香に正直いってわからないと答える則彰。お互いの父のことを話す。


光雄が好きだったという則彰の作ったイタリアンを食べてみたいという志津香にいったんは断る則彰。が、「食べてみなきゃわかんないでしょ」といわれ、コック服を着た後「つくってるとこ、みる?」と志津香に聞く則彰。志津香はいったん断るのだが、「やっぱり一緒に行く」と厨房へ向かう二人。





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